むずかしいな人生
サイトを運営しはじめて8年になる。
2008年に謎の使命感にとらわれ、怒りに近い感情でサイトを作ってから紆余曲折あった8年だった。
だいたいが叩かれて過ごした8年だけど、ネットでもリアルでもいろんな人と出会えたし、その出会いの結果、今の職に就いている事につながっているのだから人生はわからない。
叩かれている理由をプラスに考えるならば、ユーザーはサイト運営に期待してくれているんだと思う。好きだからこそこうしたらいいんじゃないか?という案もでてくるし、期待と違うと文句もいいたくなる。
今ではスマホと女子高生達のおかげで希薄になってきた、良くも悪くも日本人特有の「匿名文化」の中、口調がきつくなっているのだろう。
「こういう案はどうだ」が「こうしてほしい」になって「こうなるべきだ」から「こうするだろJK」となる。その思いが強ければ強いほど、望み通りにならないと、その後の反応は推して知るべしだ。
インターネットは怖い。誰かわからない人に暗闇から石を投げ続けられる8年はなかなか壮絶だった。
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そういえば8年前、僕には一緒に住んでいた女性がいた。
大喜利PHPを作る事に没頭し、彼女の事をほっておいたら、ある日荷物と一緒にいなくなっていた。
ドラマやなんかで見たやつ。今となっては、寂しい思いをさせてしまった事を申し訳ないと思う。
彼女は某掲示板で叩かれていた内容をチラ見して知っていた。
目に涙をいっぱいためながら
「(私をほっておくくらい一所懸命作っているのに)どうしてあなたはこんなに悪口をいわるの?」
と言ったあの顔を8年たっても忘れない。
その後、2、3年たったクリスマスだったか。
偶然、いまだ続いていた僕への罵詈雑言を目にしたらしく
「あんたはいつまでそんなことしてるの」
と呆れ声で電話をもらったっけ。
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それから8年後。
「赤い人はプログラムよりドラクエのほうが忙しいんじゃないですか」
最近、僕のいない配信でリアルでも会った事がある人にそういい放たれていた。
まぁ、1、2年前ならそう言われても仕方がないが、それこそドラクエも我慢してタイプゼロを作っている最中だったので、ひっさびさに刺さった。
これが、過疎ってる現行大喜利PHPでも比較的名前を見るような、大喜利PHPを好いてくれている人なら前述した「好きだからこそ」という心境も汲み取れる。
が、だいたい、えてしてそういう事をいう人は
「大喜利PHPが好きな人」ではなく、「大喜利が好きな人」ですらない。
「大喜利PHPや、他の大喜利関係で出会った人、またはその人らのコミュ二ティが好きな人」だ。
…ああそうだ。この理論は先日、とある3人がやっていた大喜利ラジオを聴いてて思ったんだっけ。
3人のうち1人は最近もよく遊んでくれている、1人は今でこそ少ないが一時期はまってくれてた大喜利好きが伝わる人。残る1人はどちらかというとここで出会った人らとの交流のほうが好きで、大喜利自体はそうでもない風(正確にはわからない。その1人はちょっと厨二はいってる風なキャラ?を装ってる? ので、そう振る舞っているだけかもしれない。)といった人らの話を聴いてて、発言や思考を聞きながらぼんやりと前述のような事を考えていた。
まぁ、今回はサーバー借りるのにお金使ってたので踏みとどまった。
面白いのが、毎回プログラム開発が大詰めにさしかかると、なぜか不意に「刺さる」言葉に遭遇する。
そのたびに消したプログラムの痕跡が例のタイプほにゃららだ。
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ただ、8年を経た今では
きっとそういった類の事でサイト閉鎖というのは考えにくい。
それよりも、「サーバ代払う金ないや」とか「彼女ができた、結婚する」とかといった理由だろう。
人望も実力もあって、大きな企画を何回もやっていた有名大喜利プレイヤーは結婚を機に姿を消した。最後に話した時に、「赤い人のサイトなのだから好きにすればいいけど、一つだけ勝手を言っていいなら、いつかどこかで「大喜利PHPまだやってるんだ」と知れたら嬉しいかな」と言ってくれた。
当時は日本にいなかったけど、大喜利を楽しんでくれていた彼もいまは奥さんと子供を守るために頑張っている。とあるタイミングでスマホからニコ生配信していてそのときコメント越しに「PHPどうするの?好きにしたらいいけど、なくなるのはやっぱ少し寂しいかもな」などと少ししゃべった。
就職や転勤、結婚。人生はなかなかやりたい事だけをやらせてはもらえない。
やりたい事だけやってれば、彼女は荷物と一緒にいなくなるのだ。むずかしいな、人生。
…ながながと久々に愚痴を聴いてもらった。
最後に報告を一つ。
僕は祝福してほしい報告なのだが、本投稿を読み返すと悪い報告になるのかもしれない。
僕に8年ぶりに彼女ができた。
とりあえず青い部屋までは頑張ろうと思う。